2018年7月8日日曜日

まほし特性

まほし 助動詞(シク活用型)

意味①〔自己の動作の実現の希望〕…たい。
  • 例文 紫のゆかりを見て、つづきの見まほしくおぼゆれど、人かたらひなどもえせず。 出典:更級日記
    [訳] 『源氏物語』の紫の上に関係した部分を見て、続きを見たく思うけれど、人に相談もできない。
意味②〔事態の実現の希望〕…が望ましい。…てほしい。▽ラ変動詞「あり」などの下に付いて。
  • 例文 少しのことにも、先達(せんだち)はあらまほしき事なり。 出典:徒然草第52段
    [訳] ちょっとしたことでも、指導者はあってほしいものである。
この古文単語の助動詞「まほし」に因んで名付けられた“まほし特性”は、“悪い結果になる事を恐れて、実現を望む事に着手しない”と云う思考・行動パターンを意味しています。
ですから、“まほし特性”を示す人の希望は、“棚から牡丹餅(ぼたもち)”の形でしか実現し得ません。

まほし特性

“悪い結果になる事を恐れて、実現を望む事に着手しない”と云う思考・行動パターン
“まほし特性”は、無難に生きようとする人の生き方、逃げる人の生き方です。

例えば、“まほし特性”を示す人は、恋人や配偶者を選ぶ時、一番好きな人だと気後れして緊張する、と云う理由で、気後れなどせず気楽に付き合える、5番目か6番目か7番目か8番目か位に好きな人を選んだりします。
1番目~4番目は、彼(または彼女)にとって夢や理想と云う事になり、その結果、彼(または彼女)は、「夢や理想と現実は違う!」などと負け犬の如くに吠えてのたまう事にもなりかねません^^;
“まほし特性”を示す人は、無難で程々の恋愛、分相応で身の丈に合った結婚を経験する事が出来ます!^^

また、例えば、“まほし特性”を示す人は、進学・受験に際しては、落ちたら嫌だ、と云う理由で、一番進みたい学校、出来れば行きたい学校を選ばず、「絶対合格出来る!」と思う、自分にとってそれ以外に魅力の無い学校を選んで受験したりします。
そんな後ろ向きのネガティブな心構えで受験した結果、「万が一ここも落ちたらどうしよう…。」と更なる[不安]に苛(さいな)まれ、萎縮して自分の持つ[学力]を十分発揮出来ずに、本来余裕で合格出来る筈だった底辺校にも、“まさか”の下り坂を転げ落ちて門前払いされる事にもなりかねません^^;

或いは、例えば、“まほし特性”を示す人は、誰かに「今度一緒に歌を歌いましょう!」と言う時、相手に歌詞や和声(ハーモニー)を覚えておいてもらう為に、一番一緒に歌いたい歌を言わずに、2番目、3番目…の歌を言ったりします。
その結果、「えー!最初に言ってくれた歌を一生懸命覚えたのに!もう嫌じゃ!そんなに暇じゃないんじゃ!」と怒られる事にもなりかねません^^;
“悪い結果になる事を恐れて”余計悪い結果を招いた、と言えるかも知れません😱

“まほし特性”を示す人には、[勉強]は出来ません。
なぜなら、[勉強]とは、“自分が前向きな姿勢でしたい事を頑張る事”“自分が[学力]を発揮したい事を頑張る事”であり、“まほし特性”の対極に在る精神性だからです。
“まほし特性”は、「民間文教施設“粟谷塾”公式ウェブサイト」の「民間文教施設“粟谷塾”の理念 [勉強]」のページで紹介した白居易の漢詩「東城尋春(東城に春を尋ぬ)」に登場した例のおじいさんが克服した思考・行動パターンなのです。

“まほし特性”の事を、これまで授業や手紙等で“まほしの法則”と呼んできましたが、“法則”と呼ぶより“特性”と呼ぶ方が意味や語法が適切だ、と判断し、“まほし特性”と呼ぶ事にしました。

参考ページ

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